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サブリースは解約できない?正当事由・合意解約・違約金と減額の条件

解約と家賃減額は条文で確かめる

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読者

サブリースは「解約できない」「家賃の減額を断れない」と聞きます。本当でしょうか。

けんじ

言われ方と実際を分けて、条文と国の資料で確かめました。

点条文と国の資料での整理
解約オーナーからの更新拒絶・解約には、正当な事由が必要(28条)
家賃減額業者から請求はできる。そのまま受け入れる必要はなく協議。まとまらなければ裁判で決まり、認められると差額を年1割の利息つきで返す(32条3項)
家賃保証保証と書かれていても、減額の可能性があると国が注意喚起
目次

サブリースは、なぜ「解約できない」と言われるの?

赤い壁の家の模型と鍵が木の机に置かれている
借地借家法28条・30条の要点(原文で確認)
  • オーナーからの解約の申入れや、更新しない旨の通知は、「正当の事由」がなければできない(28条)
  • 正当事由は、双方が建物を使う必要、これまでの経過、利用状況と現況、明渡しの条件として払う金銭などの申出を考えて判断する(28条)
  • この節の規定に反する特約で、借りる側に不利なものは無効(30条)。サブリース業者は借りる側にあたる

出典:借地借家法28・30条、リーフレット。確認日:2026年10月28日

サブリースを解約する方法は?合意・正当事由・立退料・違約金

普通借家では更新拒絶と途中解約に正当事由が必要で、定期借家では更新がなく、家賃の改定の特約があれば32条は適用されない
解約の方法(条文とガイドラインで確認)
  • 合意解約:業者が同意すれば、28条の正当事由は要らない
  • 正当事由:業者が応じないときは、28条の正当事由で解約を申し入れる
  • 立退料:明渡しの条件として払う金銭。28条で正当事由を補うものとして考慮される
  • 債務不履行:相手が義務を果たさないときは、催告のうえ解除できる
  • 定期借家:期間1年以上なら、満了の1年前から6ヶ月前までに終了の通知が必要(38条6項)。更新はなく(38条)、途中解約は原則できない(ガイドライン)
  • 違約金:契約書の定めによる。月額家賃の数ヶ月分の例もあり、示さない広告は誇大広告の例(ガイドライン)

出典:借地借家法28・38条、ガイドライン。確認日:2026年10月28日

サブリースの家賃減額は、オーナーが拒否できる?

方眼ノートの上に置かれた鉛筆と丸めた紙
借地借家法32条の要点(原文で確認)
  • 家賃が、租税その他の負担の増減、土地や建物の価格の変動などの経済事情、近傍同種の家賃との比較で不相当になったとき、契約の条件にかかわらず、将来に向かって増減を請求できる(1項)
  • 減額で協議が調わないとき、請求を受けた側は、減額を正当とする裁判が確定するまで、相当と認める額の家賃を請求できる(3項)
  • 裁判で減額が認められたとき、受け取り過ぎた分は年1割の利息を付けて返す(3項)

ガイドラインとリーフレットは、請求をそのまま受け入れる必要はなく、まず協議すると説明しています。

ただし、まとまらなければ裁判で決まり、減額が認められると差額を利息つきで返すことになります。

減額請求が成り立つのは、税などの負担の増減、経済事情の変動、近傍同種の家賃との比較で不相当になった3つの場合

空室が増えただけで、減額は成り立つ?

空室が増えた、業者の経営が悪化した、という理由だけでは、減額請求はできません。

サブリースの家賃減額の判例は?

最高裁判所は2003年10月23日の判決で、家賃保証の特約付きの契約にも32条1項が適用されるとしました。

減額の当否や金額は、保証家賃が決まった事情も含めて総合的に考えるとされています。

減額を請求されたら、理由を確かめて協議し、まとまらないときは裁判の確定まで相当と認める額を請求できる
例外(国のガイドラインと条文で確認)
  • 定期借家契約で、家賃の改定に係る特約があるときは、32条は適用されない(38条9項)
  • 定期借家で「家賃は減額できない」と特約した場合、業者から減額請求はできない
  • 普通借家で「○年間は減額しない」と定めても、業者は32条1項で減額を請求できる

出典:借地借家法32・38条、ガイドライン、リーフレット、最高裁判決。確認日:2026年10月28日

家賃保証と書いてあっても、家賃が減る・出ない場面は?

青い窓枠とバルコニーが並ぶ集合住宅の外壁
国の注意喚起にある点(2018年3月・2020年11月)
  • 「家賃保証」と書かれていても、入居状況の悪化や近隣の家賃相場の下落で、減額される可能性がある
  • 「空室保証」と書かれていても、入居者の募集時などに、家賃の免責期間が設けられている場合がある
  • 「30年一括借り上げ」と書かれていても、契約書に業者から解約できる定めがあれば、契約期間中でも解約される可能性がある

ガイドラインは、「家賃保証」の隣に、定期的な見直しと32条の減額の旨を表示するよう求めています。

家賃保証の言葉と一緒に、見直しの時期、32条の減額、免責期間、業者からの解約の4点を確かめる
  • 家賃保証の期間中でも、32条による減額請求はありえます

出典:2018年の注意喚起、2020年のリーフレット。確認日:2026年10月28日

マスターリースとサブリースは、何が違う?

書類の上に木の家の模型と鍵が置かれている
オーナーが建物を一括して業者に貸し、業者が入居者に貸す関係。前者がマスターリース契約、後者がサブリース契約
用語意味
マスターリース契約オーナーとサブリース業者の賃貸借契約。法律上は「特定賃貸借契約」(賃貸住宅管理業法2条4項)
サブリース契約サブリース業者と入居者の賃貸借契約(転貸借契約)
家賃保証・空室保証契約の名前ではなく、広告で使われる文言

解約や家賃減額が問題になるのは、マスターリース契約です。終了時に入居者の契約を引き継ぐ定めも確認項目です。

出典:賃貸住宅管理業法2条、リーフレット。確認日:2026年10月28日

「悪徳業者」「やばい」と言われる勧誘は、法律でどこまで禁じられている?

署名欄にペンを走らせる手元。契約の前に書面を確かめる場面のイメージ
賃貸住宅管理業法の規制(2020年12月15日施行)
  • 28条 誇大広告等の禁止:家賃・維持保全・契約の解除などについて、著しく事実と違う表示や、著しく有利だと誤認させる表示
  • 29条 不当な勧誘等の禁止:家賃の減額リスクなど判断に影響する重要なことを、故意に告げない・事実と違うことを告げる
  • 30条・31条 契約の前に書面を交付して説明し、契約したときも書面を交付

国のガイドラインが挙げる、問題になる言い方

  • 家賃の減額リスクや、業者からの解除の可能性を伝えず、メリットだけを伝える
  • 借地借家法で家賃が減額される場合があるのに、「家賃は将来下がらない」と断定的に伝える

違反すると、どうなる?

国土交通大臣は、違反した業者に是正の指示や、1年以内の業務停止命令を出せます(33条・34条)。

指示や命令は公表されます(33条3項・34条3項)。誰でも国土交通大臣に申し出られます(35条)。

2023年度の立入検査は179社(うちサブリース業者は92社)で、106社に是正指導がありました。

国は、形式的な不備が多く、すべて改善が確認されたため行政指導にとどまった、としています。

国のオーナー調査では、トラブルはどうなった?

サブリース業者とのトラブル経験は、令和元年度の47.1%から令和5年度の20.6%に下がった

トラブル経験は、2019年度(n=259)の47.1%から2023年度(n=107)の20.6%に下がりました。

消費生活センターへの相談は、3,785件(2014年度)から11,359件(2023年度)に増えました。

内訳(複数回答・回答22件と少数)は、想定外の修繕費用の請求が45.5%、大幅な賃料減額などが31.8%でした。

出典:賃貸住宅管理業法28〜35条、施行状況(令和7年2月)。確認日:2026年10月28日

サブリースの契約前にできること、契約後にできること

契約の前に確かめる6項目:重要事項説明、家賃の見直しと減額、業者からの解約条項、免責期間と修繕費、契約終了時の入居者の扱い、家賃が下がった年の返済額

当サイトの判断

次の3つが書面で確かめられるなら、検討の土台があると見ます。

  • 家賃の見直しと減額の説明を、書面で受け取った
  • 業者から解約できる条項を、契約書で確かめた
  • 家賃が下がった年も、返済を続けられる

家賃保証の文言だけで判断される場合には、当てはまりにくい見方です。

契約前にできること

契約の前に、書面を交付して説明する決まりが、業者にあります(30条)。

サブリース業者も賃貸住宅管理業にあたれば、登録の対象です(管理戸数200戸以上は登録が必要)。

登録は国土交通省の賃貸住宅管理業者の検索で調べられます。調べ方は別の記事にまとめています。

契約後にできること

状況できること
家賃の減額を請求された理由と根拠を確かめて協議する。協議がまとまらない間、オーナーは相当と認める額を請求できる(32条3項)
解約したい・断られた期間、解約の条項、普通借家か定期借家かを確かめる。オーナーからの解約には正当事由が必要(28条)
説明と違うと感じた書面と広告の記録を残し、国土交通省の申出窓口か、消費者ホットライン188へ

家賃保証つきの区分マンションの条件を、契約の前に確かめたい方へ

  • ✔ JPリターンズは、家賃保証の更新などの条件が公式サイトに書かれています
  • ✔ 契約するかどうかは、資料を読んで決められます

\ 家賃保証の条件を資料で確認 /

個別相談は無料と案内されています

相談の案内は公式サイトの記載です。最新は公式でご確認ください。

出典:賃貸住宅管理業法30・35条、リーフレット。連絡先は各機関の最新の案内でご確認ください。確認日:2026年10月28日

サブリースの解約と家賃減額に関してよくある質問

家賃保証の言葉と一緒に、見直しの時期、32条の減額、免責期間、業者からの解約の4点を確かめる

家賃減額を求められたら、すぐ応じる必要がありますか?

国のガイドラインは、そのまま受け入れる必要はなく、協議で決まると説明しています。まとまらなければ訴訟で、減額が認められると差額を年1割の利息つきで返します。

「家賃保証」と書いてあれば、家賃は下がりませんか?

国の注意喚起は、家賃保証と書かれていても、減額される可能性があるとしています。

【まとめ】解約と減額は、条文と契約書で確かめられる

減額請求が成り立つのは、税などの負担の増減、経済事情の変動、近傍同種の家賃との比較で不相当になった3つの場合

オーナーからの解約・更新拒絶には、正当事由が必要です(28条)。合意解約や立退料の道もあります。

業者からの減額請求は、法律上できます。そのまま受け入れる必要はなく、まず協議です。

まとまらず減額が認められると、差額を年1割の利息つきで返します(32条3項)。

契約前は書面と契約書を確かめ、契約後は協議と相談窓口に分けて考えられます。

\ 診断で状況を整理する /

費用は公式でご確認ください

この記事は、公表された資料と数字をもとに仕組みや用語を説明したもので、特定の物件の購入をおすすめするものでも、今後の家賃や物件価格を予想するものでもありません。不動産投資には、空室や家賃の下落、金利の上昇、物件価格の下落などにより、投資した元本を割り込むおそれがあります。ご契約は、ご自身の判断と責任で行ってください。

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この記事を書いた人

けんじです。40代前半の会社員で、家を買ったあと、老後のお金を考えて不動産投資を調べはじめました。投資会社の費用や条件、ローンや税金の仕組みは、各社の公式サイトや国税庁・国交省の資料をひとつずつ読んで確かめています。分からなかったことは、分からないままに書きます。営業の話を聞く前に、まず落ち着いて下調べをしたい方の助けになればうれしいです。

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