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読者不動産投資の管理費と修繕積立金は、いくらを見ておけばよいのでしょうか。あとから上がると聞いて、不安です。



国の資料で確かめて、上がったときの年間の手残りを、仮の数字で計算しました。
| 迷うこと | 確かめた答え |
|---|---|
| 目安は | 国のガイドラインの平均は335円/㎡・月。25㎡なら月8,375円です |
| 払うのは | 区分所有者です。空室かどうかで、条文は負担を分けていません |
| 上がるかは | 調査では、新しい物件ほど、少しずつ上げる方式が多くなっています |
| 上がると | 仮の例で、修繕積立金が2倍で年の手残りは−80.4万円、3.5倍で−95.5万円です |
修繕積立金の目安は?国土交通省のガイドラインで確かめる


- 目安は、長期修繕計画の366事例から出した、計画期間全体の平均額(円/㎡・月)
- 地上20階未満・延床5,000㎡未満の平均は335円。事例の3分の2が収まる幅は235〜430円
- 主に自ら居住する住居専用のマンションの事例。幅の外でも、直ちに不適切とは限らない
| 地上階数・延床面積 | 平均(月) | 3分の2が収まる幅 |
|---|---|---|
| 20階未満・5,000㎡未満 | 335円 | 235〜430円 |
| 20階未満・5,000〜10,000㎡ | 252円 | 170〜320円 |
| 20階未満・10,000〜20,000㎡ | 271円 | 200〜330円 |
| 20階未満・20,000㎡以上 | 255円 | 190〜325円 |
| 20階以上 | 338円 | 240〜410円 |


専有面積25㎡なら、335円×25㎡で月8,375円です(当サイトの計算)。
この額は、計画期間全体の平均です。今月の額ではありません。
- 目安は、自ら居住するマンションが中心の事例から出した数字です。投資用のワンルームに当てはまるかは、公的な資料で確かめられませんでした
- 機械式駐車場の加算は、この記事の計算に入れていません
※出典:国土交通省 修繕積立金ガイドライン(令和6年6月改定)6〜7ページ、令和5年度マンション総合調査。確認日:2026年11月4日。
管理費・修繕積立金は誰が払う?空室の月も続く?


払うのは、区分所有者(オーナー)です。
- 区分所有法第19条:規約に別段の定めがなければ、持分に応じて共用部分の負担に任じる
- 持分は、専有部分の床面積の割合(区分所有法第14条)
- 標準管理規約第25条:区分所有者が、管理費と修繕積立金を管理組合に納入する
| 項目 | 原文で確かめた内容 |
|---|---|
| 管理費 | 通常の管理の経費。管理員人件費、共用設備の保守維持費、清掃費など(標準管理規約第27条) |
| 修繕積立金 | 一定年数ごとの計画的な修繕など、特別の管理の経費。管理費とは区分して経理(同第28条) |


条文は、空室かどうかで負担を分けていません。
空室の月の持ち出しは、空室の記事で計算しています。
- 標準管理規約はひな形です。実際の額と使い道は、そのマンションの管理規約で決まります
※出典:区分所有法(e-Gov法令検索)、標準管理規約(単棟型)、ガイドライン。確認日:2026年11月4日。
修繕積立金は築年とともに上がる?段階増額と一時金


- 積立方式は、毎月ほぼ同じ額の均等積立方式と、少しずつ上げる段階増額積立方式がある
- 段階増額は将来の負担増が前提。増額の合意ができず、積立金が不足する事例もある
- 修繕のときに一時金を集める、金融機関から借りる前提の方式もある
ガイドラインは、均等積立方式を望ましい方式としています。
ただし均等でも、計画の見直しで増額になることがあります。
| 完成年次 | 段階増額の割合 | 月額(戸あたり) |
|---|---|---|
| 昭和59年以前 | 20.7% | 11,685円 |
| 昭和60〜平成6年 | 34.8% | 13,163円 |
| 平成7〜16年 | 44.7% | 14,317円 |
| 平成17〜26年 | 65.9% | 13,485円 |
| 平成27年以降 | 81.2% | 11,405円 |


新しいマンションほど、段階増額の割合が大きくなっています。
計画より積立額が不足しているマンションは36.6%で、20%超の不足は11.7%です。
- 一時金の金額と、上げ幅・時期の公的な相場は、確かめられませんでした
- 調査は管理組合への回答(回収率37.2%)で、全国の全マンションの数字ではありません
※出典:ガイドライン14〜16ページ、令和5年度マンション総合調査8〜9ページ、調査の概要。確認日:2026年11月4日。
修繕積立金が上がると、年間の手残りはいくら減る?(仮の試算)


前提は、ワンルーム投資の記事と同じ仮の数字です。
前提:3,700万円・25㎡・家賃月9万円・金利1.5%・35年・空室1ヶ月(すべて仮)。
いまの修繕積立金の月8,375円を1倍として、上がった場合を並べます。
3.5倍は、ガイドラインのイメージ図の初年度6,000円と最終年度21,000円の比です。


| 修繕積立金の倍率 | 1倍 | 1.5倍 | 2倍 | 3.5倍 |
|---|---|---|---|---|
| 修繕積立金(月) | 8,375円 | 12,563円 | 16,750円 | 29,313円 |
| 管理費と合わせた月額 | 15,375円 | 19,563円 | 23,750円 | 36,313円 |
| 家賃に占める割合 | 17.1% | 21.7% | 26.4% | 40.3% |
| 年の手残り | −70.3万円 | −75.4万円 | −80.4万円 | −95.5万円 |
| 1倍からの減り | – | 5.0万円 | 10.1万円 | 25.1万円 |
| 予備が持つ年数 | 約4.3年 | 約4.0年 | 約3.7年 | 約3.1年 |
3.5倍になると、年の手残りは1倍より約25.1万円減ります。
管理費と修繕積立金が家賃に占める割合は、17.1%から40.3%になります。
- 倍率は仮です。実際の上がり方と時期は、長期修繕計画で決まります
- 管理費の値上がり、一時金、家賃の下落、金利の上昇は入れていません
- 手残りは返済を引いたあとの額で、すべて当サイトの仮の計算です
※当サイトの計算(すべて仮)。税と購入時の諸費用は入れていません。予備の現金は300万円(仮)。確認日:2026年11月4日。
管理費・修繕積立金は経費になる?確定申告での扱い


| 項目 | 原文で確かめた扱い |
|---|---|
| 管理費 | 所得税法第37条は、業務について生じた一般管理費などを必要経費とする。手引きに「管理費」の項目名はなし |
| 修繕積立金 | 原則は、修繕が行われた年の経費。下の4要件をすべて満たすと、払った年の経費 |
| 修繕費 | 賃貸の建物の修繕の費用。1回20万円未満、またはおおむね3年以内の周期なら修繕費(No.1379) |
| 資本的支出 | 価値を高める支出。減価償却で、少しずつ経費に(No.1379) |
- 区分所有者が、管理組合に支払う義務を負う
- 管理組合が、区分所有者からの返還請求に応じる義務を負わない
- 特定の修繕工事のためだけに使い、他の目的には使えない
- 各区分所有者への配分が、規約など合理的な方法で決まっている
- 修繕のときに区分所有者が払う一時金の扱いは、公式の原文で確かめられませんでした。税務署か税理士にご確認ください
※出典:国税庁 質疑応答事例、No.1379、収支内訳書の手引き、所得税法第37条。確認日:2026年11月4日。
買う前に何を確かめる?長期修繕計画・積立金の残高・滞納


一部は、購入前に書面で確かめる方法があります。
- 計画的な維持修繕のための費用の積立ての規約の定めと、すでに積み立てられている額
- 通常の管理費用の額
- 建物の維持修繕の実施状況の記録(記録されているとき)
この条文の項目には、滞納額と長期修繕計画の中身は挙がっていません。


- 長期修繕計画:計画期間、最後に見直した日、積立方式(均等か段階増額か)
- 積立金の残高と、直近の大規模修繕の時期
- 今後の増額の予定、一時金の予定、借入の有無
- 滞納の有無と額(売主や管理会社に書面で聞く)
調査では、3ヶ月以上の滞納がないマンションは62.1%、0%超〜10%以下は29.2%、10%超は0.5%でした。
完成が古いマンションほど、滞納のあるマンションの割合が大きくなっています。
前の所有者の滞納分は、買った人にも請求できます(区分所有法第8条)。
当サイトの判断
当サイトは、利回りを見る前に「修繕積立金が上がっても続けられるか」を計算するのがよいと見ます。
- 修繕積立金が2倍・3.5倍のときの手残りを、購入の前に並べる
- 積立方式・見直しの日・残高・滞納を、書面で確かめる
手元の現金に余裕がある方には、慎重すぎる見方かもしれません。
※出典:宅地建物取引業法施行規則第16条の2、令和5年度マンション総合調査19〜20ページ、区分所有法第7条・第8条。確認日:2026年11月4日。
不動産投資の管理費・修繕積立金に関してよくある質問
アパートや戸建ての修繕積立金にも、この目安は使えますか?
ガイドラインはマンションが対象です。アパートや戸建ての公的な目安は、確かめた範囲では見つかりませんでした。
修繕積立金が高いと、投資に向きませんか?
一つの額では決められません。家賃に占める割合(仮の例で17.1%〜40.3%)と、上がったときの手残りを並べて見る方法があります。
【まとめ】修繕積立金は、いまの額より上がったあとを先に計算する
国の目安は平均335円/㎡・月ですが、計画期間全体の平均です。
仮の例では、修繕積立金が3.5倍になると、年の手残りは−95.5万円でした。
購入の前に、積立方式と長期修繕計画を書面で確かめます。
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この記事は、公表された資料と数字をもとに仕組みや用語を説明したもので、特定の物件の購入をおすすめするものでも、今後の家賃や物件価格を予想するものでもありません。不動産投資には、空室や家賃の下落、金利の上昇、物件価格の下落などにより、投資した元本を割り込むおそれがあります。ご契約は、ご自身の判断と責任で行ってください。








